メイン

001卒論の基礎 アーカイブ

2010年12月01日

卒論の基礎知識

大学生なら必ず避けて通れないのが卒論。
無事大学を卒業するために課せられる最後の課題といったところです。
早めに準備をしている人、直前になって慌てている人、あるいは就職活動と平行することになって忙しい思いをしている人など、さまざまなケースがあるでしょう。
では、卒論とはそもそもどのようなものなのでしょうか。

これはその学生が大学を卒業するに相応しい学力を身につけているかどうか、卒業研究をまとめるという形で問うものです。
いわば4年間の総決算。
極端な話、これが認められなければ大学で過ごした4年間の日々が否定されてしまうことになります。
自分がどのような課程を学び、身につけてきたのかをアピールする必要があるわけです。

多くの人にとっては卒論は大学を卒業するためのもの、というイメージですが、もちろんそれだけではなく、より重要な意味合いも持っています。
大学院など、より専門的な道を目指そうとしている人にとっては専門分野を探求するための重要な機会でもありますし、大学で学んだことを社会へ役立てるためのスキルアップの手段にもなります。
大学教授というこれ以上ない専門家のアドバイスやチェックを受けることができる最高の機会でもあるのです。
人生の中でもこれほど恵まれた機会は滅多にないといってもよいでしょう。
それだけに、単に卒業のために書くのではなく、自分を高める、磨くための絶好の機会としてより積極的に取り組むことも重要になってくるのではないでしょうか。

卒論はコツを掴んで書けばそれほど難関なものではありません。
しかし本腰になって取り組もうとすると相当な準備と手間がかかります。
その人の意識次第によって内容やかける労力に大きな差が生じてくるものなのです。
できることなら、卒業後の役に立つような卒論の作成を心がけたいものです。

卒論の作成計画とスケジュール

レポートの場合は締め切り直前に慌てて作成してもなんとか帳尻をあわすことができますが、卒業論文となるとそうはいきません。
前もって準備を行い、計画とスケジュールを立てた上で作成していくことが必要になります。

では、卒論の作成計画はどの程度の期間を目安にすればよいのでしょうか。
まず提出時期からの逆算。
提出時期は大学によっても異なっており、早ければ12月、通常は2月下旬から3月上旬くらいとなっています。
ですからどんなに遅くても年明けくらいには作成に入ることが求められます。

ただし、思い立ったらすぐに作成に入れるわけではないのが卒論。
具体的なテーマの作成や資料の準備などを考えると、さらに数ヶ月前から準備しておくことが必要になるでしょう。
卒論に力を注いでいる学生なら、1年以上も前から準備を行っている場合もあります。

スケジュールで注意したいのは訂正や修正の時間を想定すること。
基本的に卒論はまず草稿を練り上げ、一度担当の教授にチェックしてもらう形をとります。
すぐにオーケーが出ることはまずありませんし、教授もいろいろと忙しくすぐに対応してくれるわけではありませんからその期間を予定に入れておく必要があります。
最低でも1週間は必要でしょう。

締め切りが迫ってくると焦りが生じて内容にも影響をもたらしかねません。
それだけに、余裕を持ったスケジュールで作成していくことが何よりも重要になるのです。早め早めを心がけて準備を整えるようにしたいところです。

卒論の概要と参考文献について

卒業論文は言うまでもなく内容の充実が求められます。
しかし、それと同じくらい力を注ぐ必要があるのが概要と参考文献なのです。

卒業論文は発表会などで教官に目を通してもらうことになります。
ただし、全体をチェックされることは少ないため、概要が非常に重要になってくるのです。内容をうまくまとめること、きちんと準備し、充実した内容になっていることをアピールできているかなどがポイントとなってくるのです。

まず参考文献。
卒論の作成においてどのような文献を、どれだけ参考にしたのかを概要に記す必要がありますが、あまりに数が少ないと勉強・調査不足であると判断されてしまいます。
できるだけ多くの文献に目を通し、しっかりと調べたことをアピールできるようにする必要があります。
それから参考文献の内容や質。
一般向けの文献だけだったり、基本的な知識を身につけるための文献だけなど、内容の幅が乏しい場合もマイナスポイントとなります。
できるだけ幅広く文献に目を通すことも求められるでしょう。

それから概要。
概要は大体500~600ページ程度。
その範囲内で論文の内容をしっかりとまとめることが求められます。
ポイントは3点。
テーマは何か、どのような研究と調査を行ったのか、そしてどのような結論を導き出したか。
この3点がしっかりと提示されていることが大前提となります。

いくら内容が充実していても、概要がうまく書かれていないとそれだけで評価が下がってしまいます。
たかが概要と思わずしっかりと書くようにしましょう。

卒業論文計画書について

卒業論文に取り掛かる前に作成しなければならないのが卒業論文計画書です。
卒業論文の提出を義務付けている大学・学部では、たいてい3年生の段階で卒業論文の計画書が求められています。
この段階で、どのような卒論を書くのかを決めておく必要があります。

卒論の提出は4年の2~3月ですから、ずいぶんと早い印象を持つかもしれません。
しかし、これは卒論の指導教員を決めるためにも重要な意味を持っています。
ですから、卒業論文計画書を作成する際には希望する担当教員についてもよく考える必要があるのです。
原則としてひとりの指導教員に対して学生は20名程度となっており、場合によっては希望者全員を受け入れることが困難になることもあります。

計画書といってもまだテーマもろくに決まっていない人や、どうやって作成していったらよいのか見当もつかない人がいる時期。
それほど具体的に作成する必要はありません。
基本的には研究の対象とするテーマ、そしてそのテーマを選んだ理由、研究や調査方法の計画、現時点で参照にしようと考えている参考文献などを書くことになります。

覚えておきたいのは、卒業論文計画書は卒論の内容を評価するものではなく、あくまでテーマと指導教員の決定が目的となっていることです。
ですから、担当してもらいたい教員が具体的にいる場合にはその旨をアピールすることが重要になりますし、そうでない場合はあくまで漠然としたビジョンを記す程度で問題ありません。
ただ、優れた卒業論文計画書を書いた方が指導教官によい印象を与えることができるでしょうから、ある程度しっかりしたものを書くようにしましょう。

卒論の指導をうまく活用しよう

卒論をすべて1人で書き上げるのは困難です。
指導教員のアドバイスを受けながら作成していくことが大前提となっています。
そのために3年生の段階で卒論計画書を提出し、指導教員を決定するようになっているのです。
ほとんどの学生は卒論のような大掛かりな論文の作成は初めてというのがほとんど。
それだけに、どれだけ指導をうまく活用するかが卒論の作成に大きく影響してくるのです。

卒論は基本的にゼミで指導が行われます。
指導教員が担当の学生を集めて作成の進行状況を確認したり、他の学生を含めた質模擬応答などを行いながら教員がアドバイスをしていくことになります。
これは週に1回、あるいは月に1回などゼミによって頻度は異なってきますが、もっとも基本となる指導の機会となります。
また同じゼミの学生の進捗度合いを確認し、情報交換をすることも重要です。

もうひとつ、個人的に教官から指導してもらう必要があります。
学生が指導やアドバイスを希望する場合には、必ず事前にアポイントメントをとったうえで、教員のもとへ訪れることが大前提となります。
教員も何かと忙しいですから、急に押しかけても対応してもらえない場合があります。
また、逆に教員の方から定期的に報告するよう指示してくる場合もあります。
一対一ならより細かい指導を受けることができるだけに、卒論の作成に行き詰っている場合には積極的に活用することも重要となってきます。

最近ではメールを活用した質問やアドバイスも行われるようになっています。
言い方はよくないかもしれませんが、利用できるものはすべて利用する。
そんな心構えで卒論の作成を進めていく方がうまくいくのではないでしょうか。

卒論作成までの流れ

卒論の作成は3年生の時に提出を求められる計画書からはじまります。
しかし、実際に作成・執筆を始める前には入念な準備が必要です。
そんな卒論作成までにはどのような流れがあるのでしょうか。

テーマを決定したらまず参考文献を探し、読むことが挙げられます。
事前に目をつけていた文献を読むことはもちろん、それ以外にも研究に役立ちそうな文献を探していくことも求められます。
現在の大学にはコンピューターで文献を検索することもできますから、書名やジャンルなど幅広い検索方法を駆使して探すとよいでしょう。
どの文献にしたらよいのか悩んだ場合には、この段階で指導教員にアドバイスを求めるという方法もあります。

4年生になるといよいよゼミが始まります。
この段階で研究テーマと内容のビジョンをある程度まとめておく必要があります。
発表会や卒論指導によって、より細かく充実した内容にするよう詰めていくことになります。

もし、途中で決めたテーマで作成するのが困難だと判断した、あるいは他に研究したいテーマを見つけて変更したいという場合には、遅くても4年生の夏休み中までには決断することが求められます。
その場合には指導教官と個人的によく話し合い、適切なアドバイスを受けることが必要になってきます。

夏休みが終わり、後期が始まった段階でいよいよ作成・執筆の開始です。
その前にゼミで具体的な内容の提出・報告が行われます。
この段階でオーケーが出たところでようやく執筆となります。
構成や章立てまで決定することになり、後で変更することも困難になるので注意が必要です。

卒論の目的意識

卒論はなぜ書くのか、作成に入る際にはまずその目的意識からしっかりと定める必要があります。
多くの人にとって卒論とは卒業するために必要なハードルという意識でしょう。
とりあえず可もなく不可もなく書き上げてクリアできればよい、と考えている人も多いのではないでしょうか。
もちろん、卒論は大学を卒業するもの、ひいては大学卒業の資格を得るためのものです。
ですからその目的意識は決して間違っていないでしょう。
しかしせっかく手間暇をかけて卒論を作成するのですから、もうワンランク高い意識を持って作成してみるのもよいのではないでしょうか。

厳しい経済状況、終身雇用の崩壊など就職をめぐる環境は厳しさを増すばかり。
大学生は単に就職を目指すだけでなく、社会人としていかにスキルアップを果たすことができるかまで考えた上で、就職活動を行う必要がでてきます。
そのためにも、就職後のスキルアップに役だつようなテーマで卒論を書く、あるいは研究・調査を行うことも重要になるでしょう。
社会人になるとなかなか勉強に時間を割くことが難しくなります。
「学生時代にもっとも勉強しておけばよかった」と後悔するケースも多くなります。
そんな勉強の機会として卒論は絶好のものといえるでしょう。

ほかにも将来専門的な分野で仕事をしていきたいという人にとっても卒論は重要な意味を持ってきます。
こうした高い目的意識を持つことで卒論の作成にモチベーションを維持することができます。
結果的に質の高いものを書き上げることができるのではないでしょうか。

卒論を通して身につけたいこと

卒論は単に大学を卒業するための試練ではありません。
大学で学んだことを証明すると同時に、卒業後社会人になった際に学んだことを役立てるためにも重要な意味を持ってきます。
これからの時代、社会人は単に言われた仕事をこなすだけでなく、自ら動いて役割を果たすことが求められます。
そんな時代に生き残れる社会人となるためにも、卒論は貴重な学ぶ機会となります。

「使える社会人」とはどのようなタイプのことを言うのでしょうか。
言われただけをこなすのではなく、自分でやるべきことを見出し、そのための最適な方法を見つけることができる人間のことです。
そのためには物事に対する分析力や調査力が求められます。
あるテーマに対して具体的な内容をチェックし、問題点や疑問点をピックアップしたうえで調査、分析を通して解決法を見出す。
自分で調べ、自分で考える能力が求められるのです。
これはまさに卒論の作成に求められる条件とピタリ一致するものです。

こういった能力を卒論を通して身につけることができます。
しかも指導教員に適時アドバイスを受けながら。
社会人になった後ではなかなか丁寧なアドバイスを受けながら学ぶ機会というものは得られません。
習うより慣れろといいますが、やはり習っておくことも重要なのです。
卒論にいかに力を注いで作成したかどうかで、その後の社会人としてのスキルにも大きく影響してくるといっても過言ではありません。
卒論を作成する際には、学べることはなんでも学んでやろう、というくらいの気持ちで取り組みたいものです。

卒論における評価ポイント

卒論は時間をかけてじっくりと取り組むべきものといわれます。
しかし、必ずしも時間や労力をかければよいというわけでもありません。
大学の卒業を判断するためのものですから、やはり内容が重要になってきます。
頑張ったことをアピールするのではなく、いかによいものを作成したかをアピールすることが必要になるのです。

膨大な参考文献を並べて努力の跡をアピールしたり、時間をどれだけかけたをアピールしたり、高度な理論を学んでそれを役立てようとしたり。
そういった努力は大切ではありますが、卒論そのものの評価とは本質的には関係ありません。
やはり内容で目を引くようなものを書くようにしたいものです。

卒論における評価に関してはいくつかのポイントがあります。
まず、しっかりと考えて書いたかどうか。
難しい文章や理論を使っているかどうかではなく、あくまで自分の考えとして述べているかがポイントとなります。
いくら参考文献を多数並べても、その受け売りでは評価は得られないでしょう。
それと共通する部分もありますが、オリジナリティがあること。
いろいろな文献をつぎはぎにしたような意見や、高度な理論を使っていながらも単に理論そのものを丸写ししているような内容は評価されません。
やはり自分の頭で考えて書く必要があるのです。

それから構成と展開。
いくら独自な意見を持っていても、好き勝手にそれを並べているだけでは論文として成り立ちません。
納得させられるような構成、展開を伴ってはじめて論文として成り立つのです。
こうした点を踏まえながら作成していくことが求められるでしょう。

About 001卒論の基礎

ブログ「大学生のためのやさしい卒論ナビ-卒業論文・レポートの書き方指南」のカテゴリ「001卒論の基礎」に投稿されたすべてのエントリーのアーカイブのページです。過去のものから新しいものへ順番に並んでいます。

次のカテゴリは002卒論のテーマ選びです。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35